2005 MV Agusta Treffen 参加報告
大久保 智
参加者キット:20ページにも及ぶパンフレット、MV Augsta提供 DVD、鉱山のパンフレット、参加者リストバンド、参加者章
物語の始め
六月のイタリアでのMAGNI/MVミーティングの整理もつかない七月中旬、須田会長より一通のE-mailが入っりました。イタリアでお目にかかったドイツMV Club *1) の会長のUtz Raabeさんより十月に行われる同クラブのミーティングへのMAGNIクラブへの招待が来たとの話。須田会長は参加できないが、マーニクラブの幹部M様を名代に参加したいとの事。それに伴いお供の募集でした。とりあえず休暇の調整をして「参加できそうです。」と返信。参加者は幹部M様と私の二人に決定。
初日(2005/09/15)
さすがに連休前の成田空港のロビー、前に進むのも苦労するほど混雑している。幹部M様は、すでに到着していました。須田会長も時間どおり到着。須田会長の見送りを受けながら、出発。
ドレスデン空港に降り立ったのは、午後の七時過ぎ。夏の日が長いヨーロッパとはいえ九月中旬ともなるともう日は沈んでいます。夕日の残りがぼんやりと町に残っているだけでした。
二日目(2005/09/16)
ザイフェン *2) と言う小さな村を訪ねてからミーティング会場へ行くことにしました。昨夜からの雨は降ったりやんだり。幹部M様のナビゲーションがなかなか上手です。大きく迷うこともなく目的のザイフェンに到着。駐車場に車を置いて、この町の特産の木の玩具の工房や販売店をみてあるき、昼食もこの村で食べてゆくことにしました。
昼食後、一路ミーティング会場に向かいます。途中、国道が工事中であちこち迂回させられましたが、会場には予想より十五分遅れで到着。会場に着いて始めてそこがビールメーカーの施設であることに気が付きました。会場でUtz Raabe会長に会い参加手続きを行いました。Utz Raabe会長さんが、ホテルまでの道案内を募ってくれて親切な会員さんにホテルまで案内していただきました。ホテルにチェックインして、またミーティング会場に取って返します。会場にはすでに多くのMV Clubの会員やフィルリードやレッドマンを始めとするチャンピオンも集まってビールを楽しんでいました。時差ボケのわれわれは、九時前に退散。
三日目(2005/09/17)
ミーティング二日目。ミーティング会場に行くと続々と、オートバイが集まってきていました。白バイも二台。BMWとなんとMZ、MZは雑誌で見たことはあるが実物は始めてみました。しかも白バイ仕様。マーニさんご一家の姿を見つけ挨拶。
今日は、Stollen Pöhla鉱山跡を見学に行くことになっています。オートバイは、マスツーリング形式で、白バイに先導されて一段になって出発。天気は、曇り、時々雨。われわれは、バスに乗せてもらいます。大型バス三台に分乗です。特に、MV Club運営委員の誘導もないのにタイムテーブルどうりにバスが来てみんな乗り込んで出発です。鉱山に着くと既にオートバイ組は到着していました。雨には降られなかった様子です。鉱山では、ヘルメットとカッパを着させられてトロッコに押し込められて坑道へ。坑道では、説明を受けながら見学。この鉱山はウランと錫の鉱山だったとの事。ウランは、旧ソ連に輸出されたそうである。見学がひと段落したら、坑道内でコンサートが用意されていた。昔の坑夫制服を着た男性グループの演奏会がありました。コンサートを楽しんだ後は、カナッペ風のサンドイッチとビールで、坑内で昼食です。昼食の後は、また、トロッコに詰め込まれて地上へ。
会場に帰りしばらくうろうろしながら色々見学です。桝田さんご一家を発見。MV以外にも珍しいバイクが。Honda CBX や Benelli Seiなんてものも。まるで、昨日納車でもしたばかりのように整備してありました。
一旦宿に戻り荷物を整えて会場に戻ります。
夕食会の会場の二階にある入り口へいってみるとそこで桝田さんご一家と遭遇。夕食会の会場は、大きな木造の体育館のような感じでした。会場いっぱいにテーブルクロスがかけられたテーブルが並べられ、天上からは参加者の国旗が掲げられ、雛壇から見て左側にはオートバイが飾られていました。まるで、オートバイメーカーの新製品発表会のような雰囲気。(参加したことないけど)Utz Raabe会長さんやゲストのスピーチを聞いたりしながら、会は進んでゆきます。マーニさんも勿論ゲストとして紹介されていました。フィルリードやレッドマンなどの往年のチャンピオン達もご挨拶。今回のミーティングは、マセラッティ*5)さんのモンツァサーキットでの勝利50周年の記念も兼ねているのですが、主役のマセラッティさんは急病で参加できなかったのは、残念でした。その後、ブュッフェでに並んで食事。飲み物は、席で頼んで持ってきてもらう。*4)われわれが食事を楽しんでいる間にもUtz Raabe会長さんは、あちこちの席で挨拶やらで忙しいく働いていらっしゃった。しばらくして、MV レーシングチームの紹介があったり、表彰が行なわれて、会が終盤になったところで退散。会は、まだまだ続くが時差ぼけの我々にはちょっとつらい。
四日目(2005/09/18)
朝食を済ませ、会場に向かいます。今日は、ようやく天気が良くなり、快晴です。みな楽しく走行会をたのしめそうです。会場では、各々オートバイを引き回したり、トランスポンダに乗せたり、走行会の準備が始まっていました。マーニさん一家を見つけました。走行会には、参加せずに帰途に着くそうで、これでお別れです。桝田さんご一家もこれからドレスデンに向かうそうでお別れでした。
今日の移動のバスは一台。みんな各々トランスポンダーに乗って走行会場へ行くのだろう。定刻に会場に向けて出発。会場は、ショッピングモールの駐車場を拠点に、小さな商店街を回るコースが取られていました(もちろん公道封鎖コース)。会場に着いたときには、参加者の車両は既にピットエリアになった駐車場におろされ、観客が見学をしており、かなりにぎわっていました。コースは、なかなか距離とが勾配が有って面白そうなコース取りです。コースの周辺には、何台かの消防車が待機していました。走行会会場で目に付いたのは、MZやDKWのレーサーがいたことです。さすが、もと東ドイツの地元です。
走行会は、7グループに分けての走行です。一つのグループの走行は、かなり長めで、(20分以上?)みなたっぷり楽しんでいました。オペルのオープンカーがペースカーとして一、二周入って後は参加のオートバイのみがコースに残ります。やはり、レーサーは、ここぞとばかり気合の入った乗り方をしている人が多く、マンホールでは滑りながら走っていました。大排気量のオートバイは、上り坂で迫力のサウンドを残してフル加速していきます。
ジレラ四気筒レーサー
MZレーサー
ミニMVと消防士
MVの6気筒もしっかり攻め込んでます
MVレーサーもがんばってます
最後のレーサーの部には、6気筒のMVレーサと4気筒のGileraレーサがなんといっても目玉でしょう。しかし、最後まで走ったのは、GileraとBMWだけ。MV達は途中降板。壊れていなければ、良いのだけれど。
最後は、三台のオープンカーに往年のチャンピオン達などのゲストが乗ってパレードです。
走行会は、午後二時に終了。日曜日ですから、皆さんさっさと後片付けをして帰途につく模様。帰りのバスは例によって定刻出発。本会場は、かなり寂しくなっていました。しばらくすると、Utz Raabe会長さんがやってきたので挨拶をして会場をあとにしました。
五日目(2005/09/19)
フライトが夕方遅くなので、ちょっとドレスデン郊外の城に向います。お城を見学して遅めの昼食を取り、ドレスデン空港へ。フランクフルトで日本行きの便に乗り換え。
六日目(2005/09/20)
成田に着くと日本の暑さが出迎えてくれた。高速バスの乗り場で幹部M様と別れて自宅に帰宅。
雑感
今回のドイツへの旅行は、旧東ドイツの地域ということもあり、周りに土地勘のある人がおらず様子があらかじめ分からず不安でした。しかし、実際に行ってみるとそこは、派手さは無いが、しっかり社会資本の整ったところでありました。道路はしっかり舗装され、道標も日本よりしっかりあるぐらいでした。また、街やトイレは、パリやニューヨークより数段清潔でありました。
今回のミーティングは、かなり大規模なものでしたが、その割にスタッフの数が少なくても混乱もなく予定通りにスケジュールが進んでいっていました。自発的に個々が動いて集団になっているようで、「大人の社会」なんだなぁと感心してしまいました。同時に、日本人のドイツ好きがなんとなく理解できました。
最後に
ドイツのMV クラブのUtz Raabe会長さんやスタッフや会員には、言葉の分からない我々を親切に対応していただき、直接間接お世話になりました。日本では須田さんや野崎さん桝田さんに色々手配をいたたき、助かりました。みなさんありがとうございました。
*1)MV Agusta Club Deutschland e.V.
*2)Seiffen
*4)飲み物は別途料金
*5)Umberto Masetti